世界遺産の山を歩く 山楽部

2011/02/24

223(富士山の日)

もう昨日の話になってしまったけど、、、

2月23日は富士山の日(静岡県が制定した条例)

この国のシンボルなんだから、もういっそのこと国の祭日に制定すればいいなと思ったりする。
『我が国が世界に誇れる山の日』なんて名目で。
でも、これを実現するには富士山の世界遺産登録が前提になるだろう。
実際それに向かって富士山の環境保全及び“環境改善”に幾人もの方が尽力している。
どれくらい時間が掛かるかはわからないが、一日でも早く登録してもらえるように願う。

こういうタイミングということもあり未発表の富士山の写真アップしてみました。

朝霧高原から見上げる早朝の富士

日本で一番大きな影


宝永火口から見上げる富士山山頂


山梨側・大沢崩れ

たまには真面目なネタも書けることをアピールして今回は世界遺産について触れてみます。

特段富士山が世界遺産になったとして全ての国民が恩恵を得るわけではない。
奈良県は世界遺産が数多くあり日本でも京都と並んで世界遺産の宝庫と呼べる場所。
そんな場所に住んでいても自分は特に生活に影響があるレベルまでの事ではない。
しかし、全員が大袖振って世界遺産登録!なんてスローガンを持ってるわけでもなく、
紀伊山地の霊場と参詣道が登録される際には地元の人からの反対の声もあって未だに燻った感情はあることも確かだ。

世界遺産に登録されるメリットとして一般的にはその地域に観光客が増えることにある。
これは未来的に“金”が動くということで観光資源としてアップデートされたようなもんだ。
そして各所に“制約”というものができる。
日本には公園法というものがあり、国立公園・国定公園などに指定されている地域の植物・石・しいては砂粒ひとつも持ち帰ってはならないという法律が存在する。

仮の話、前の山へ毎日芝刈りに行っていたおじいさんがある日突然制定された世界遺産によって
明日から目と鼻の先の山へ芝を刈にいけなくなる。
こういう事態が発生してしまうというわけ。
後から出るであろうデメリットの面も含めて十二分に想定・検討・準備をし邁進するのが理想でなかろうか。

実際に世界遺産に登録された地域に足を踏み込むと至る所『世界遺産』の表記がある。
それによって山は以前に比べ登山道が整備され、ルートを示す標柱がポストされている。
複合遺産(紀伊山地~)は特に登録が難しく、特性のひとつとされる
【自然が作り出した動植物や生物を含む、放置すれば破壊・絶滅してしまう恐れのある自然環境遺産】
を踏まえ、世界が後世に残すべく遺産と認めた地域に入る以上は後世に対し保全する意味合いも込めて立ち入らなければならないと啓発していくことも重要だろう。
それくらいデリケートな地域の中でフィールドワークを展開する者の訓戒にも似たようなものだと。

登山道に落ちている飴の袋を見つけたが、拾うか拾わないか…。
もちろん誰が捨てたかわからないようなそんなゴミでさえ拾えるような人を育む場所であって欲しいと切に願います。

話は富士山に戻って、富士山という山は個人的に1,2を争う程思い入れのある山です。
僕の人生を左右する出会いで溢れている山。

登山をする者、写真に残す者、ガイドをする者の立場として多角に携わりたいと思うし、
日本が後世に残す遺産から世界に残したい遺産へと、恥ずべく事無くユネスコへ推挙できるように
自分も微力ながら力添えしていきたいと思う。


やはり日本で宇宙に一番近い場所はココしかない!


(;´∀`)…実はまだ去年の富士山ガイドレポが数件残ってたりします
勢いで下書きだけでもしておきます…ハハハ、ハ



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2011/02/23

靴についてあれこれ

ここしばらく山へ行けてないので、山の装備を再チェックしながら・・・

まずは“駆動系”

僕はゴツゴツの登山靴っていうのがまず脚に合わない。
合わないという理由はとてつもなく疲労してしまうから。
どうもあの足の裏を使いこなせない感じが苦手である。
(何回かチャレンジしたが断念・・・)
まず、20kg越えるようなザックは年に数回しか背負わない。

昔は『いつかゴロー』と憧れてましたが、ダナーのマウンテンライトで悟りました。
インソールや靴下重ね履きやら試した結果、そこまでして革履きたく無い!
と半ば値段と共に投げ出してしまったのが現実です(笑)
マウンテンライトは結局2回履いただけで友人に譲りました。。。

幼少の頃から岩場を裸足で飛び回っていた為、
親指で喰らいつくスタイルになってしまってるのもあり
柔らかいソールの方が自分に合ってるということに気付きました。

それ以来ソールの柔らかめの登山靴を嗜好してきましたが、
ここ数年のヒットは昨年発売したNewBalanceのMT621H


トレッキングの入門編のような靴ですが、こういうお値段的も自分の性分なんでしょう…。
一万円もしないような価格だったので試し履きした時後には『これください』でした。
ミッドカットでなによりホールドが良い。
費用対効果が群を抜いて高い商品じゃないでしょうか。
このMT621Hは柔らかいソールの割りに耐久性があると思います。
富士山や大峰の鎖場で履き倒しましたが、ソールはまだまだ現役です。
しかし、お値段的にゴア無しなのが辛い。
こいつの出番は2~3日晴れ確実な時です。


お次はMT621Hには無かったゴアが搭載されたモデルMT703 XG(ゼビオ限定カラー)
画像が無かったので買う時に迷いながら撮った写メしかありませんが
一番下のマゼンタソールを購入。

昨年富士山で履き倒しましたが、ゴアのおかげて富士山の雨でも浸水なし。
ミドルカットなのでゲイターやレインウェアの裾で排水できます。
ただ、こちらのモデルはソールが弱すぎで来年履けるか?ってなくらい磨耗してます。
MT621Hと違うソールパターンなのでグリップは少し落ちる印象。

そしてこの冬に目をつけたのがSalomonのCosmic 4D GTX

トレイルランニングシューズの最新テクノロジーを応用して開発された、新世代のトレッキングブーツ。安定感のある優れたグリップ力を発揮し、衝撃を効果的に吸収する4Dシャーシを採用。軽量性・クッション性・安定性に優れています。GORE-TEX®XCR®を採用。
¥25,200(本体価格 ¥24,000)
COLOR
クイック/オートバーン/ブラック
SIZE
25.0~29.0cm
WEIGHT
615 g (SIZE 27.0 cm)
UPPER
防水テキスタイル
ヒールフォーム
ガセット・タング
Sensifit
プロテクティブ・ラバー・トゥーキャップ
プロテクティブ・ラバー・ヒールキャップ
LINING
テキスタイル
GORE-TEX
Extended Comfort Footwear
防水ブーツ構造
SOLE
Contagrip
4D Advanced Chassis
モールドEVA
OrthoLite


好日山荘で見掛けて以来ずっと気になってた一足。
あまりトレッキングシーンでは見掛けないサロモンだったのも加味されたんでしょう。
ソールの硬さは『これ探してた!』ってなくらいに柔らかくもなく硬くもない感触。
重さも615gと軽めで、ミッドカットは今まで履いた中で一番と言ってもいい位ジャスト。
踵が吸い付くようにピッタリ収納できるので前方の指はかなり動かせます(個人的に)

好日山荘に行く度に試し履きをし、値段と睨めっこが続いていましたが、
さかいやさんのオークションにて夢の25.5cmを発見してしまい、問答無用で落札した至極の一足。
相場は未だに2.5万円付近を切ってなかったのでお徳に買えました(送料込みで1.5万円也)

冬はミレーのラディカルロックが主戦なので、GTXの出番は春の登り始めを予定してます。
恒例の釈迦ヶ岳か弥山で初披露の折は詳細レポしますね。
こんだけあぁだこうだ言っておいて実は“足袋派”です。
中学の時に祖父に連れられて初めて大峰に登った時は足袋でした。
最終的に憧れや格好よさに勝るのは、履き心地と疲れにくい“駆動系”だと思います。


次回はラディカルロックを履いてる人なんかはきっと極めて少数だと思われるのでレポするか。
(実は『栗城君との接点』というタイトルが下書き保存されたまま…)



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2011/02/10

霧氷があるはずの高見山

年末から日本を覆っていた寒波が過ぎ、3月中旬の気温になった2月6日に
関西のマッターホルン・高見山へ霧氷観望に行ってきました。

1月の初旬に葛城山から真っ白な高見山が見えていたので、
『いつ行ってやろうか』と機を窺っておりました。

久しぶりにヤマレコにも記録したのでデータ引用
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-98533.html


当初は榛原駅から霧氷バスで乗り込もうと思ってましたが、
ここ数日の暖かさで道に雪無しと踏んだところ大正解。
ノーマルタイヤのまま杉谷の高見登山口まで来れました。

登山口も雪無し。
数日前に行かれた方のレポなど見るとここ真っ白やったのに(笑)

小峠までは杉の植林帯を歩く。
北側の斜面はほぼ凍ててるので雪との境目でグリップを確保すると良い。

アイゼン付けるほど凍ってるわけでもない…。

30分程で南側に展望が広がる。
どの山も雪無し!

小峠まで来たらアイゼン装着しようと分岐まで登ってきたが、
雪の割にはまだまだ歩けそうなのでアイゼンは履かず。
そうこうしていると後ろから来た単独のお兄ちゃんがスタスタやってきて、
平野ルートへの急登をcolumbiaのサンギルにアイゼン無しで登って行ったのにはビックリした。

我々は小峠から大峠までの間スノーハイクを選択。
こちらはさほど高低差が無くどちらかと言うと平坦なので、トレースで圧雪され歩きやすい。
904.1mの水準点辺りは笹に雪が残ってる程度。

出発から1時間半でようやく大峠の駐車場上へ。
さすがにここからピークへ掛けてはアイゼン装着。

高見山ピークを見上げると、霧氷は全滅…。

明神と国見方面も恐らく霧氷は落ちているだろうな…。
(上の写真で振り返って見てる先)

残り600mの標柱も足元あらわ

数ある“壷”を掻い潜り山頂到着。
15時前に着いたのでポツポツと数人の方しかおらず、
展望台でしばし昼食休憩。

肝心の霧氷が壊滅してるので、台高山脈や御杖の集落を遠望するしかなかった。



この時期の山頂付近にはとてつもない人が往来する。
圧雪された箇所は滑りやすいので、簡易アイゼンでも少々滑ると思う。

30分ほどの食事休憩を済ませ下山。
下には平野の集落。高見山周辺の積雪状況も御覧の通り(2/9の夜半より積雪有)

下りは平野側へ稜線歩き。
『全部えびの尻尾やったらなーー!』と半ばヤケクソでこんなポーズまでしてしまう。

サンタさんにもらったノースのゾロ ビーニーを装着

国見岩を過ぎ、分岐から杉谷方面へ。

所々凍てているけど、雪が熔けて岩が露出してるので
12本爪では引っ掛けないか適度に緊張感を持ってヒヤヒヤ降りる。
山頂から先行した家族連れがアイゼン無しみたいだったので、
こちらも抜かないように歩調を合わせたので自然とゆっくりペース。

小峠からは暗くなりつつある林道をスタスタ下山。
600m付近まではアイゼンを装着していたが、雪融けの悪路に入ったので
アイゼンを“手土産”状態にして下山(笑)

途中ポールのバスケットが何回も外れてしまい、気付くたびに探しに戻る・・・を
繰り返してたので思いの他時間が掛かってしまい、登山口に下りてきた頃には他に車一台だけ。
『薄暗いのにまだ誰かおるんかいな』と思いながらラディカルロックのboaを緩めた。

仕事の関係で県内の山間部には入る事もあり慣れ親しんだ山ではあるが、
やはり冬季に登ってこその山だなと再確認。

そういえば、今年は出没情報まだ無いな…



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